地域おこし協力隊は総務省主導の地方創生事業のひとつ。
都心部から地方への人口流出を発生させて人口の分布をなだらかにさせたい一面を持っています。
制度の柔軟性から、現役隊員数は2020年現在で5000人を超え、今後も増加していくだろうとの見通しです。
人気になってきた地域おこし協力隊ですが、
任用形態に種類があることはご存知でしょうか?
今回は
- 起業型(提案型とも言われる)
- ミッション型
- フリーミッション型
の3つのタイプをご紹介します。
最初に言っちゃいますが、私のオススメはダントツで起業型です。
むしろ制度上それ以外にないのでは…と思ったりもしてますが、それぞれに良いところがあるのでひとまず紹介させてくださいね!
- 地域おこし協力隊に応募を検討している人
- 地域おこし協力隊に興味がある人
もくじ
任用形態は大きく分けて3つ!
地域おこし協力隊のタイプとして、
- 起業型(提案型とも言われる)
- ミッション型
- フリーミッション型
この三つに大別されます。
移住対象者がこれまで縁のなかった地域で暮らしていくためにバリエーションを持たせているのかな…と思ったり。
ざっくり特徴を示すとすれば、
という感じでしょうか。
それぞれに良いところと悪いところがあるので、各項目ごとに深堀りしていきます。
①起業型は「固定収入を得ながら事業を育てられる」のが魅力!
地域おこし協力隊は、ご存知の通り毎月固定の報酬を頂きながら地域のための活動が出来る制度です。
その制度と起業型がくっつくとどうなるか…。
起業には必ず付いて回る「無収入期間」というリスクを無くした上で事業に専念できる、という神がかった制度に化けます!

正直、起業したい人にはこれ以上ない助成制度なんじゃないかと思ってます私。
もちろん、その地域のためになる事業であることは大前提ですが、もともと地域に関わる事業を行いたい!と思っていた方には最適の手段になります。
基本的には「自分の事業を行う」ことが活動内容になるため、他の頼まれごとで時間を消費する機会も少なくなるでしょう。
協力隊としてあるあるな問題点である「3年後どうする問題」も解決しながら地域に馴染んでいけるので本当にオススメです。
(3年もあれば生活基盤を作るくらいの事業は出来ているハズなので…)
役場への登庁義務もないことが多く、ほぼフリーの事業主とかわらない待遇で仕事をすることができます。
デメリットがあるとすれば、
- 地域行事には参加義務があるものと思った方がいい
- 毎月の活動報告を提出しなくてはならない
- 他のタイプに比べて自治体職員や地域住民との接点は少なめ
- 軌道に乗せられるまで、プレッシャーは変わらない
といったところでしょうか。
過去の記事ですが、起業、副業をオススメする理由を書いているものもあるので参考にしてみてください!

自分の責任で、自分の裁量で事業化したい方には息苦しい制約がついて回ることになってしまいますが、無収入期間を担保できる制度としては見合っているかなと感じます。
②ミッション型は「任期後の生活が見えてきやすい」点が魅力!
起業型と違い、事前に自治体側でやってほしいことを明示されるタイプになります。

ミッションの一例として、
- 動画制作で地域を発信してほしい
- 公営塾の講師として働いてほしい
- 移住、定住促進のために動いてほしい
- 地域の伝統産業の担い手になってほしい
- ふるさと納税額を向上するPRをしてほしい
といったように、かなり具体的なミッションを与えられるのが特徴です。
これらのタイプのメリットとして
- 3年間の任期後も継続してその仕事に着けたりする
- 関連業種への就職口が見つかったりしやすい
という点が挙げられます。
そして、基本的には役場や配属先に固定の時間で出勤することになるため、地域で働く人と効率的に交流を深めることができます。
その面から、地域への没入感は3つのタイプの中で一番あるハズ。
地域住民と変わらず、毎日出勤、仕事をして買い物をして…という生活になってくるため、より身近で地域を感じることでしょう。
それらのメリットから、デメリットとしては
- 協力隊活動における制約が多い
- 自由に動ける時間がほぼない
- 任期後の収入が増える可能性が極めて低い
- ブラック自治体に当たる可能性もある
というところでしょうか。
定められたミッション=ルーティンとなっている場合も多く、定時出社定時上がりという枠に収まってしまうことにより、その他の副業などの時間が取れなくなってしまいがち。
そして卒業後に大きく収入が増える見込みがない任用形態なので、そこは不安材料ですね。
とはいえ、「何をしていいかわからない…」となってしまいがちな人には向いているのかもしれません。
それから、ブラック自治体についてはこちらの記事に言及しているのですが、

自治体の雑務をさせ、協力隊員を安い給料で使い捨てのように扱う、信じがたい自治体が存在しているのも事実なようです。
そうした自治体の多くがこのミッション型として募集を行っております。
自分がそうしたところに当たらないように見極めなくてはなりません。
③フリーミッション型は「地域の何でも屋さん」になれるかも!
地域の課題やビジョンに沿った活動により、地域の活性化を図るのがフリーミッション型です。
前述した2つからするとどっちつかずで、何をするのかが一番不明確です。

とは言え、「地域に定住する」という目標を達成するためには、地域を眺めながら気づいた箇所に手を入れていくというこの活動が一番合っているのかもしれません。
こちらもミッション型と同様、基本的には役場の担当部署に籍を置いて、毎日登庁してお仕事をするのが一般的です。
活動の自由度は高いですし、役場関係者との接点も多いため人脈作りには効果的です。
自分の活動次第で地域に受け入れられるかどうかが決まりそうですね…。
…しかし、個人的にはあまりオススメしない形態です。
(目標が定まらない=達成できない=やりがいがない、という悪循環に陥りやすそうなので)
なので、デメリットはズバリそこです。
- 目標があやふやでやりがいを感じられるかどうかが肝!
- 任期後の生計をどうやって立てるかのビジョンが見えずらい
という感じでしょうか…「目標が無い」ことによる自由度も確かに魅力ですが、3年間という期限がある場合にそのハードルの低さは危険なような気がします。
【まとめ】自分でやりたいことがあるなら起業型、地域に早く馴染みたいならミッション型がオススメ!
私自身起業型の地域おこし協力隊として活動している身なので、どうしても起業型を勧める方にばかり力が入ってしまいますが、ミッション型も同じくらいオススメだと思います。
地域おこし協力隊という制度のゴールが自治体、隊員とも「定住すること」なので、任期終了後の生活を想像しながら活動しなくてはいけません。
となると、
事業を育てる起業型
地域に溶け込むミッション型
が現実的な選択なのではないでしょうか。
今一度、自分が何をしたいのかを明確にしてみることをおススメいたします!
他にも参考になりそうな記事があるので、ぜひ読んでみてください~!

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