起業を本気で考えたなら、まずは自分の能力の整理から!

アイディア出しや資金調達よりも何よりも優先して、起業を考えている方にやってほしいと思うことがあります。

私自身、「これもうちょっと早くやっておけばよかった…!」と強く思ったので。

それこそが、「自分の能力の棚卸し」です。

自分に何ができるのか。
どんなことでお金を稼ごうとしているのか。

その辺のマッチングの精度によって、起業自体の成功率にも関わってくるだろうし、何より仕事が楽しいかどうかも変わってくると思います。

こんな人向けの記事です!
  1. 地方で起業を考えている方
  2. 地域おこし協力隊員で、副業を考えている方
  3. 任期終了を控え、起業をする予定の方

「自分ができること」を基軸にサービスを展開するのが一番コスパが良い

私は「自らアイディアを形にする仕事、モノを作り出す仕事がしたい!」という一心でデザイン業界に飛び込みました。

今回の記事で言いたいことの結論から言えば、私自身は失敗例の代表たる存在になっております(笑)

全く持ってコスパの悪いルートを歩んでいます…

というのも、できないことをゼロから学んでお金を稼げるようになるのって、めっちゃ時間かかるんです。
(どんなに要領よくても300時間は絶対に必要かな…)

そして退職して起業するのであれば、当然収入がなくなるところからスタート。
であれば、無収入期間をできるだけ短くしたい…

なので「勉強からスタートしなくてはならない」という道は極めて過酷!

起業してお金を稼げるようになるには、「他よりも優れた商品」が用意できることが大前提になります。

そしてその場合の「他よりも優れた商品」は、「自分だからできること」そのものに他なりません。

それが本当に用意できるかどうか…ということを考えるためにも、「自分に何が出来るのか」を再認識する必要があるのです。

だからこそ「今やっている仕事を基本にして独立」というパターンは王道

雇われ大工さんが独立して工務店を立ち上げたり、レストランのシェフが自分の店を構えたりするのは起業の王道と言えます。

こうした独立パターンは最もコスパのいい起業方法。

お金を稼ぐ仕組みさえ作れれば、すでに習得している能力をそのまま転用するだけでいいわけです。
(そのお金を稼ぐ仕組みづくりが難しいというのは一旦置いといて…)

だからこそ、遠回りをしないために「自分が持っている能力」を認識し、武器として扱う準備をしなければならないのです。

私のように、起業してから武器を探しに行くのでは遅くなりますし、ずいぶん遠回りになってしまいます…!

基本的には履歴書を書いたり、自己PRを作るのと同じ手順で洗い出していく

さて、突然ですが質問です。10秒以内にお答えください。

「あなたが最も得意なことはなんですか?」

…と問われてしっかり答えられる人が何人いるでしょうか。
ですが、この質問に答えられるようになることがまず最初の目標になるわけです。

  • 今までの職歴・学歴
  • 持っている資格
  • 得意と不得意(長所・短所)、趣味・特技
  • 自分にしかないであろう経験

カテゴリ分けするとしたらざっくりこんなグループに分かれるでしょうか。

これらをA4のコピー用紙でもなんでもいいので思いつくままに書き出してみましょう。

はじめはイマイチ出てこないもんですが、何個か書けると「あ!あれも書けるかな?」って連想ゲームみたいに出てくるもんです。

細かく補足していきましょう。

今までの職歴・学歴

この記事は起業を考える段階の方向けに書いているつもりなのでまだ会社を辞めてないと仮定します。

自分が今働いている環境に至るまでの経歴を客観的事実のみで洗い出します。

○○高校

△△大学□□学部卒

株式会社●●で▲▲の業務を担当

という感じに。
学歴が立派であれば、起業開始時の実績が少ない時期もなんとなくの信用材料に使えたりするので武器っちゃ武器になります。
(東大卒の経営コンサルタント!とか書くだけでちょっとデキるヤツっぽくなる現象)

でも結局、経営は学歴でできないので結局は地力の勝負になってくるんですが…

自分のこれまでの人生を振り返ってみましょう。

持っている資格

これも一応、ビジネスに展開できる部分なのでしっかりやっておきたいですね。

「中型自動車免許」「フォークリフト」とか持ってると役に立ったりします(経験談)

実務経験がなくても「簿記」持ってるだけで起業後の経理がちょっとやりやすくなったり、「FP3級」なんかも資格の難易度や内容を知らない人からしたら「なんかそれっぽい資格持ってるんだ!すごそう!」ってなったりします。

飲食店開業を目指している方であれば「野菜ソムリエ」とか持ってるとちょっと差別化できていいですね。

でも「現状何も持ってないから起業するまでに取らなきゃ!」とはならなくていいです。

もちろんあればあったに越したことはありませんが、資格は「足の裏の米粒=取っても食えない」と揶揄される程度のモノです。

本当に大事なのは実務としてできるかどうか。

そして資格に関しては起業自体にも活用できますが、事業が失敗した時の滑り止めとして使えるのが強みです。

私自身の話をすれば、事業に失敗しても再就職できるように宅建も取ったし、電気関係の仕事をしていたので実務経験も合わせて電工1種を取得したりしてます。

でも起こした事業はクリエイター業…全く資格無くてもできちゃう。

資格は 「滑り止め」としての使い道もあります!

得意と不得意(長所・短所)、趣味・特技

これが一番の曲者です。

自分が得意なことって意外とわからないんですよね。

自分が当たり前と思っていることって得意と思わないんです。
他人から見るとすごいんだけど。

だから認知しづらい。

でもここをしっかりやっておくと自分の強みも分かるし、事業に積極的に活用できるようになります。

例えば…

  • 小さいころに習い事でピアノを弾いてた…という方は「楽譜が読めること」もしっかり特技
  • レシピがなくてもある程度の料理は作れるレベルならめっちゃ得意なこと
  • DIYで簡単な棚や机が作れたりすることも周りからしたら十分すごいこと
  • 関数でマクロ組んでExcel使えれば地方の中小企業じゃもはや魔術師レベル
  • 会社のマニュアルわかりにくいからもっと簡単なの作った、とかも効率化が得意な証拠
  • 一般的な動物や表情のイラストが描けると絵が得意な部類
  • 毎年スノボやってて一番コスパの良いモノの買い方がわかる、とかも得意なこと
  • 英語で日常会話くらいなら余裕だったりすればものごっつ強み

ざっくり言えば、「世間一般の人ができないこと」ができれば得意なことになるんです。

そして、それはビジネス上の武器になります。

他より価格交渉が上手ければ卸業者になるし、加工が上手ければ製造業になってるし、宣伝が上手ければ広告会社になるわけです。

それを個人単位で活用する…という構図になります。

自分の中の「世間一般の人ができないこと」をしっかり見つけることが大事です。

その能力を習得するのにかかった時間が多ければ多いほど、他からの参入を阻む障壁にもなるので「特殊で高度な得意」はめっちゃ強みですね。

自分にしかないであろう経験

近頃は個人が自由に世界中に発信できる時代になってきているので、興味を引く経歴があるとPRもしやすくなります。

恨みでもあんのかってくらい東大を例に出しますが、「東大を中退してまでやりたかったことがありました」とかっていうのも、東大という希少な存在からさらに希少な経験を掛け合わせて独自性を作る工夫です。

私で言えば、「一生安泰なハズの電気系大企業を退職して未経験業種で起業、地域おこし協力隊になる」ってところはなかなか希少性あるのかなと思ってます。

日本中探したら他にもいますが、地域に限定するとオンリーワンの経歴です。

他にも「学生時代に世界一周旅行しました!」とか、「山で熊見たことある」とかそういうのでもいいです。

とにかく、自分にしかない経験を思い出して書き残しておくと後々ヒントになったりもします。

「個」を十分に活かして事業につなげなくてはならない

起業においては、自分の武器が何なのかをしっかりと認知し、それを尖らせていかなくてはなりません。

例えば「イラストレーターで食ってく!」と決意したとして、「絵の上手さ」で勝負しようとしても上には上がいるわけです。

いわゆる神絵師と崇め称される人たちと肩を並べて活躍するにはとんでもない技量を身に着けなくてはなりません。

ある程度の才能も必要でしょうし、才能がなかったときは代わりに時間を費やして技量向上に努めることになります。
道のりは険しい……。

なので、原則としてはやはり自分にしかない特徴、自分しか持ち得ない味を武器にして戦っていくのが理想。

これがいわゆる『差別化』です。

ということで、その差別化のためのとっかかりとして、「自分には何ができるのか」というところをはじめに掴んでおきましょう、という内容の記事でした。

起業して試行錯誤していく中で自然にできていく部分だとは思いますが、意識して取り組むことで今からでも始められることです。
せっかくなのでやっておきましょ!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA