「そもそもビジネスプランとはなんぞや?」というところからですが、ざっくり言えば
- どのような分野で、
- どんな商品を、
- どんな人に、
- どうやって、
- いくらで販売し、
- どのくらいの利益を出すのか。
という計画を立てることです。
ビジネスプラン…直訳で「事業計画」ですね。
当然ながら、計画段階で収益が上がらそうなものは基本ボツです。
私もたくさんボツ案クソ案を出しました!(笑)

楽観的数値では無くて悲観的に計画を組み、実際の起業に備えましょう。
- 起業のために準備を始めた人
- ある程度起業のアイディアが固まった人
もくじ
ビジネスプランの基本
ビジネスプランを考えるに当たって、まず最初は「売るものを決める」ということからです。
前回の記事では「経営理念」を考える内容でした。
経営理念と商品・サービスの関係は深く、
- 経営理念あっての商品
- 商品あっての経営理念
という感じになります。

提供するサービス、販売する商品が決まり、経営理念も設定出来たら、いよいよ売る手段を考えていくことになります。
利益を上げるためには、実際に売っていかなければ話になりません。
他社との差別化や効率の観点から、基本的には自分が持っている強みの部分を存分に発揮できる商品を扱うことが大原則となります。
他社商品を扱う小売り業などでは、自身に十分な「売り込む力」があるかどうかが大切です。
ビジネス形態を考える
売り上げの種類は
- フロー型
- ストック型
- エクイティ型
- 乗算型
の4つがあります。
コチラのイメージ図がわかりやすいですね。

引用:ダイヤモンドオンライン
個人事業のレベルでは「フロー型」「ストック型」のどちらかで勝負していくことになるでしょう。
ザックリ言えば、
- フロー型=注文ごとに売り上げが発生、買い切り型
- ストック型=月額有料サービスなど、継続して売り上げが発生するもの
という感じ。
近年大きな収益を上げるために欠かせないモデルとして、ストック型へ移行する企業が世界的に増えてきています。
月額有料動画サービスのNetflix(ネットフリックス)はまさにそのモデルであり、コンテンツを仕入れて補充し、視聴したかしないかに関わらず収益が入ってくるという優れたビジネスモデルです。
ユーザーとしても、入りっぱなしで見放題なのでお得感があります。
基本的に、学習塾や教室、webサービス全般の有料会員など、そうした月払いの形を取っているものはすべてストック型です。
毎月の売り上げが一定し、新規顧客が増えれば増えるほど売り上げが増大していくので夢のあるモデルと言えるでしょう。
しかし、多大な設備投資や人件費等が必要となる、スケールされた事業になることが多いので、個人規模で最初からこの形態を狙うのは少々オススメできません。
最初はフロー型の現金商売で初めて、軌道に乗ってきたらストック型へ移行できる部分を考えるのが鉄板です。
社会のニーズと商品が一致しているかをリサーチする
ビジネスにおいては1にリサーチ、2もリサーチです。
十分な下調べがあってこそ、事業は順調に走り出すもの。
そこで、ビジネスプランを練る場合は市場のニーズがあるかどうかというのを慎重に確かめなくてはなりません。
誰も必要としていなければ、どんなに優れたものでも買われたりしません。
売りたい商品と、市場のニーズが重なっているか。
ここが大切です。自分の立場だけではなく、親族や友人などに聞いてみたり、ネットで検索してみたりしてニーズ調査を行いましょう。
そして起業となると「自分がやりたいこと」というのも大きなウエイトを占めてきます。
- 自分がやりたいこと
- 自分が売りたいモノ
- 社会が求めるニーズ

この三点が重なっていれば…起業に踏み切る価値は十分に見出せそうですね。
どうやって売るのか
ニーズがわかれば購買層もわかります。
前段で書いたニーズ調査ができれば、どうやってその購買層に自分の商品を認知してもらえるのか工夫が出来るようになります。
例えば、「高齢者向けの在宅訪問サービス」なら、インターネットでの広告よりも新聞広告、直接訪問しての営業が最も効果的でしょう。
また、「20~30代の女性向け化粧品」なのであれば、新聞や雑誌などの媒体よりもSNSを活用した広告の方が効果的かもしれません。
「ガッツリ系のラーメン店」であれば、近隣の工事現場や会社などにチラシを配ればランチタイムの来店に期待できそうです。
このように、商品を売り込む場合はやみくもに広告を打てばいいというものではありません。
自分の商品にあった客層に向けて、その人に届くような手段を用いて営業を掛けることが必要になります。
何度も書きますが、どんなに良い商品だとしても、売れなければ結局持ち腐れになってしまいます。
売るための手段、方法についてもしっかり練っておく必要があります。
価格設定で利益率を算出し、月の売り上げ予想を立てる
事業を興す上で利益の確保は絶対に欠かせません。
事業存続のためにはお金が必要で、お金が無ければ次の商品も用意できないためです。
そこで、ビジネスプランの段階で、ざっくりでいいので「利益」を算出しておく必要があります。
飲食店の経営を考えている想定で、最低収益ラインを計算してみます。
まず、最低限必要な利益をざっくり算出します。
※売り上げでは無くて利益なのがポイント

月に最低限必要な利益目安
この時、自分の生活費のことを忘れがちです。
軌道に乗るまでは貯金で食いつないでもいいでしょうが、ゆくゆくは自分のビジネスで食っていかなくてはなりません。
この段階から入れておくべきでしょう。
ここから、一食当たりの粗利をざっくり計算します。
※原価計算の計算式にとは厳密には異なります。目安のための計算式であることをご容赦ください。

一食あたりの粗利を算出
そしてそこから、月間の最低集客数を算出。

ひと月に最低限集めなければならない客数
最後に、一日の集客目標数を出してみます。

一日当たりの集客目標
この数字を見て、「なーんだ楽勝じゃん!」と思うのか、「こんなに集客できるかな…」と怯むのか。
個人的な見解ですが、地方で毎日この水準の集客ができているお店、個人店だとそんなにないんじゃないかな、という印象です。
もちろん地域の人気店は楽勝でもっともっとお客さん入ってますけど、新規にオープンする場合はそれなりに工夫しなければ難しいでしょう。
この辺を計算し、どうすればその客数を集められるかどうすれば利益率を上げられそうかを検討し、根拠を揃えておかなくてはなりません。
これで、価格設定と利益の把握も(あくまでざっくりとですが)済みました。
(本当は上がった利益から税金分(だいたい利益の3割)も引かなくてはならないのでもっとお客さんを呼ばなきゃならないですが…)
【まとめ】自分の事業プランを、逆算で考えてみよう!
上記のプランはあくまで仮想であり、ましてや他人のビジネスの概要になります。これを参考に、自分の想定するビジネスモデルで数字を出したり、戦略を考えてみましょう。
この段階ではまだ誰に見せるわけでもないので、自分がわかりやすい形式でバーッと書き出してみることをオススメします。A4のコピー用紙に鉛筆で書き散らしてくのがアイディアを書き留めておきやすくて個人的によくやってます。
店舗型のビジネスの場合は立地やテナント条件によっても集客にブレ幅が出てきたり、予想が外れる場合がほとんど。また、仕入れ等の経費部分については本当にその価格でできるのかどうかの根拠もしっかり用意しておくと正確性が増します。
競合が近隣にいないかどうかも確認するべきですし、差別化できる自分の強みを見直す良い機会にもなります。
ビジネスプランをしっかり練れれば、起業を成功に近づけることができるでしょう。しっかりやっておきましょう!
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