起業の準備は整った!いざ退職じゃ!
…となる前に、もう少し具体的にお金の面を考えておきたいですね。
今回は、特にナイーブな『起業する場合の「失業保険」の受給可否のお話』です。
基本的には私自身の経験を元に書いていきます。
これにもいろいろ条件があるので、補足していきますね~
- 地方への移住、転職を検討している人
- 地域おこし協力隊に応募を検討している人
- 現在起業の準備中の人
- 将来的に起業を考えている人
※地域のハローワークの判断による場合が多いので、一応担当者に確認してみることをオススメします。
もくじ
そもそも失業保険ってなんなんだ?
前提を知っておくと、自分がどんな立場でいればいいのかがわかるはずです。
失業保険とは、「失業した場合の生活を維持するための保険」のこと。
だから会社を退職した場合に、前職の収入の一定割合のお金を一定期間貰えるんですね。
受給資格には、「この生活保障期間の間で次の仕事先を見つけてね~」というのが前提にあります。
なので、失業保険をもらうために達成しなければならない条件はふたつ。
- 今すぐ働ける体調・精神が備わっていること
- 積極的に求職する気持ちがあること
これが明らかでなければ貰うことができません。
失業保険受給中の「起業」という扱いについて
まず、何をもって起業したか判定するのかというと、「開業届を出したか」というところのようです。
提出が無ければ、ひとまず起業という扱いにはなりません。
なので、退職後に起業するつもりだったとしても、すぐに開業届を出すことはいいことあんまりないですね。
開業届を出さなくてもひとまずは個人事業として活動ができるので、必須ではないです。
(開業届自体は提出義務のあるものですが、「事業の定期性・継続性があると認められる場合は提出」という感じなので、スタートしたての不安定事業であれば該当しない、という判断)
一番やってはいけないパターンは、失業保険の給付を受けるための待機期間(申請から7日間)に開業届を提出すること!
これやっちゃうと、受給総額の7~6割がもらえる再就職手当の受給も出来なくなってしまうので、考えられる中で最悪手です。
(仕事が無い=無収入、を証明する期間でもあるので、開業したら「仕事あんじゃん!」となるから、らしい…)
まとめると、「開業届を今すぐ出さなくてはならない!」という場合以外は出さないでおくべきというところでしょうか。
受給待機期間、受給期間中の仕事について
開業届を出さずに、失業保険受給期間中、実際に事業として活動しようとお考えの場合、ちょっとグレーゾーンになります。
基本的には
- 収入があったか
- 1日4時間以上従事したか
というのが、受給要件の判定に係ってくることになります。
なので、私の経験からは実際のお仕事受注まではしない方が無難です。
もしも売り上げが上がっても申告すればいいだけなんですが、波風立てない方がいいのかなあと思うので…
あ、例えば不労所得を目指してブログやメディアを作り始めた場合、これは事業活動としては含まれないそうです。
あくまで個人の趣味の延長、と判断されるらしく、たとえ広告収入が入っても労働には当たらないとか。
起業のための準備・勉強をする場合でも、基本的にはこの扱いになりそうですね。
期間中の求職活動について
それからこちらのスタンスも重要です。
失業保険受給の期間は、あくまでも「お仕事を求める人」でなくてはならないということを忘れてはなりません。
なので、いくら起業を考えていたとしても「いい条件があれば応募したいけど、起業することも同じくらい考えている」という立場で居続ける必要があります。
私自身の話をすると、「前職と同レベルの待遇で、自分が興味ある仕事の求人があれば応募しますが、なければ起業しようかと思っている」ということを最初から常に伝えていました。
最終的に、応募したいな!と思えるほどの求人には出会えなかったので起業することとなりました。
…こんな感じになると、失業保険を受給しながら起業準備していても違和感がありません。
理由も明確なので不正受給でもない、とのお墨付きです(ドヤ)
自己都合退職の場合は待機期間が3ヶ月あるので、タイミングはそれぞれ…
私も例に漏れず自己都合退職だったので、失業保険受給までは3か月の待機期間がありました。
さらに前職の会社から離職票が届くまで1ヶ月、受給期間が3ヶ月だったので、失業保険を全て受給し終えるまでに7ヶ月ちょっとかかっています。
失業保険の受給額が14万円程度(だいたい平均値)だったとすると、3ヶ月受給すると42万円くらいです。大きいですねー!
ところが、それをもらい始められるのは待機期間が3ヶ月過ぎた後…。
その3ヶ月間の生活が出来る分の生活費は、事前に最低限用意しておかなくてはなりません。
さらに、受給できる期間も、14万円程度の収入だと健康保険や各種支払いなどを含めると、もしかすると足りない場合も想定されます。
なので、「失業保険がもらえるからとりあえず生活は問題ないな!」と考えるのはちょっと危険です。
7か月は手持ちのお金で生活できるだけの貯えを持った上で、行動に移しておきたいものです。
さっさと起業して再就職手当という形で受け取る方法もある
冒頭にもチョロッと書きましたが、早期に就職先が決まった場合に受給総額の7~6割を一時金として受領できる「再就職手当」という制度があります。
起業した場合も、こちらの制度を活用できる場合があるようです。
なので、「待機期間の3ヶ月を待ってる暇なんてないよ!」という場合はこちらを活用してもいいでしょう。
※注意点として「認定期間の7日間だけは絶対に起業しちゃダメよ」ということだけ忘れずに!
【まとめ】あくまでも、「再就職先が見つからなった時のために起業できるように、求職と並行して準備してるんです」というスタンスを忘れずに!
起業しようとしていても失業保険は受給できるけど、自分の立場をわきまえて、受給資格者に該当するように振る舞う姿勢が大切です。
失業保険とは「次の就職先を探す人を応援する制度」ということを再認識し、この辺のマインドをしっかり固めておきましょう。
個人的には、実際に事業を動かすのではなくて「起業準備を堅実にするための期間として活用すること」をオススメします。
ちょっとでも「グレーっぽいな」と思ったら、正直にハローワーク担当者に相談して、不正受給を回避しましょう!
不正受給にいいこと一つも無しです!制度は正しく使いましょう!
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