大人になってから考える、進路の話

工業高校を卒業して地方の大手企業に就職して8年後、自分で何かできる人になりたくて退職、未経験なのに独立…

こんなアクの強い人生を送ってる私ですが、最近よく「学生の時にもっと自分の進路について考えておけばよかったなあ」と考えます。

進路に悩む学生さんとかってネットで検索したりするのかな?
運よくこの記事にたどり着いたら選択の助けになるように書きたいと思います。

結論から言うと、「自分はリサーチ不足だったな」ってのが一番言いたい!

中学の時から「家電作る人になりたいなー」って思ってたんですが、専攻科を間違ってしまってその道は絶たれました。

結果的にはいい待遇で働くことができてはいたのですが、自分が思い描いた通りの仕事が出来ていたら、人生ももう少し変わっていたのかなと思うわけです。

同じような失敗をする若者がちょっとでも減るように、自分の失敗を通してアドバイスしたいので書きます!!

自分が何になりたいのか、何をしたいのかもっとよく考える

一番大切なことはこれです。最初は漠然としたイメージでもいいんです。

  • お金持ちになりたい
  • 音楽で食っていきたい
  • いつかは社長になりたい
  • 仕事しなくても稼げるようになりたい

などなど、「そんなんありえんやろ」ぐらいのレベルでもいいと思います。

問題は、「それを実現するためにどうすればいいのか」という深堀り思考のレベルが重要だということ。

例えば「お金持ちになりたい」なら、具体的にどうするのか?

なんとなくなりたい自分を想像できたら、次はそれを実現するために何をしてくことになるのかを分析しなくてはなりません。

  • そもそもお金持ちってどのくらい?→10億円くらい
  • 何歳ぐらいまでに?→30歳くらいまで
  • 例えばどういう人が目標?→孫正義(10億円どころじゃないけど)
  • どうやったらお金稼げてると思う?→わからん①
  • 自分にどんな力があればいい?→わからん②
  • どの会社がその憧れに近い仕事してる?→わからん③

いきなり聞かれてもこんな感じだと思うんです。

高校卒業して大学を選ぶタイミングだったらもう少し考えられてそうですけど、中学くらいだったらもうほんとこんなレベルでしょうね。

自分もまさにそんな感じ。

では例として、私の学生時代を振り返ってやってみます。

「家電作る人になりたい」

  • どんな仕事?→新しい便利な家電を作る
  • 例えばどういう人が目標?→日立の社長
  • 何歳までに?→高校卒業したら
  • 就職どうやったらなれると思う?→工業高校、電気科に入る
  • 自分にどんな力があればいい?→電子回路とか組めればいい
  • 憧れの会社は?→日立!

私が当時思い描いていたのはこの程度のことでした。

一見、全部埋まっているので「よく考えられてんじゃん」と思うかもしれませんが、これずいぶん間違ってます。

そもそも日立レベルの超大手メーカーだと、高卒ではほぼ入れません。

それから、「家電作る人」という定義もガバガバ。

実際に手を動かして製品化する人になりたいのか、デザイン・設計をして生み出す人になりたいのか、形はいろいろなハズ。

そして運よく日立本社に就職することができても、家電に携わることができる人員は本当に一握りでしょう。

であれば、下請けの向上や受注企業に入って開発を請け負ったりするところに入った方が可能性はある。

「電気科ならいけるやろ」と思っているのも知識不足で、電気科では「家電を生産する機械を動かす仕事」を学びます。

家電を作れる人にはなれない学科です。
※ちなみにウチの高校からは日立製作所(日立の総本山)に一人だけ高卒入社で就職してます。羨ましいよう…

という話から、いかにこの深堀りが大事なのかわかっていただけたかと思います。

「なりたい自分」がゴールなのだから、「どうやったらなれるか」を考えるのがセオリー

今はネット検索で集められる情報がメチャメチャ多いです。

なので、例えばデザイナーになりたければ「デザイナー 未経験」とかで検索すると、大人向けですが情報がバンバン出てきます。

「未経験=学生」なので、基本的には未経験でのなり方を調べておくとベターでしょう。

学生であれば将来性を買われるので社会人で未経験転職するよりは採用確率も高そう。

そんな中で、社会人が中途で転職するために身に着けるような技術、技能を習得したうえで面接に臨んできたら…これはすぐに夢を掴めそうですね。

「どうやったらなれるのか」を徹底的にリサーチして、必要な努力をしておくことが大切です。

「何にもきまってないからとりあえず大学行こっと」はこの地球上で最も愚かな行動

ここで、最近よくある流れとして、なんとなく大学に行くという選択肢について私は苦言を呈したい。

私の出身は地方の工業高校(偏差値は52くらい…)ですが、20代で年収500万プレーヤー結構います。

イマドキ、なんとなく大学出た程度で入れる企業だと500万も危ういのでは?

大卒初任給が20万円ちょっとの時代なので、ただ大学出るだけでは学費分もペイできないような時代です。

メガバンクや商社、メーカーに勤められるのは大学卒でも学歴トップ層でしょうし、なんとなくで入れた程度の大学生が試験受けに来ても、私が採用側だとしたら何の価値も見出せません。

高校以上の学習過程である大学や専門学校は、「自分が将来なりたい仕事に必要だから行く」ものです。

教員になりたい
弁護士になりたい
医者になりたい
建築士になりたい
アーティストになりたい

とかって理想があるのであれば、大学卒業という資格が絶対条件になるため、行かざるを得ません。

それから過去の私のように、本気で日立に就職したかったのであればコネが強めな大学を探して進学するべきでした。

大学進学は、あくまでも手段です。大学に行くことが目的であってはならないのです。

親元を離れて大学に行く場合は授業料など含めても4年間で1000万円程度かかります。

その分のコストを回収できる見込みはありそうですか?
自分のお金で行くとしたら、1000万かけてまで大学に行く価値のある選択ですか?

自信を持って「そうです!」と言えないようだったら、大学への進学はもう一度考え直した方がいいでしょう。

私の周りには高卒の私より稼ぎの悪い大学生がゴマンといました。

ことさら、地方では大卒と高卒の待遇の差など微々たるものです。

将来やりたいことが見つから無い時は、素直に実業系の高校に通って高卒で就職するなり公務員試験を受けるなりして無難に生きるのが幸せかもしれません。

稼いだお金で自由なことをするのも、十分自分がやりたいことと言えます。

なんとなく大学入った人は、就職先もなんとなく決めちゃうんじゃないですか。

「意識高い系(笑)」とかってからかうような表現を耳にするようになりましたが、意識だけでも高いだけ立派だと、私は思いますね。

学校の勉強が役に立ったと思うことはあまりないけど、もっと勉強しておけばよかったと思う

私は社会人になってからもメチャメチャ勉強してました。

資格取得するためだったり、自分で稼げるようにするためだったり、とにかく勉強しました。

義務教育課程では、必要最低限の教養的な部分の学習になりますが、高校以降はもう少し高度な学習になります。

それを活かせる仕事がどのくらいあるのか、私にはわかりませんが、少なくとも私の場合は全く活きてきませんでした。

実務において、机上の理論を使う場面ってそうそうないんだなって実感しました。

ところがどっこい、自分の能力を磨きたければ自分で勉強するしかありません。
仕事しながら勉強するのって、思っているより大変です。

時間の確保もそうですが、モチベーションの維持がキツイ…
学校のように点数で評価される場も無ければ、誰かに叱られることもないからです。

それでも私が勉強できたのは学生時代の習慣の賜物かな…

そう考えると、学んだこと自体にあまり意味はなくても、学んだという経験には価値があったのかもしれません。

やり直しの効かない自分の人生だからこそ、自分で後悔しない決断をしておきたい

中学生だろうと大学生だろうと社会人であろうと、「調べる」ということはできるハズです。

一人一台持っているスマートフォンは、思っているよりも膨大な情報をもたらしてくれるデバイス。

インターネットの海から、なりたい自分になるための道を探したり、自分が知りえなかった情報を見つけ出したりもできるでしょう。

そして、時間が無いようでたっぷりあるのも学生時代なのです。
今思い返せば、宅建くらいは高校生でも取れたなと思います。

デザインソフトの扱い方だってきっと今よりも若いんだから効率的に学べたはず。

HTMLが書けるようになったら、より高度なプログラミング言語を習得したくなっていたかもしれません。

でも、もはやタラレバの話ですね。

~したら、~していれば。そんなものはどの世界でも通用しませんから。

今中学生に戻れたら、部活もほどほどに自分の能力をひたすらに磨いていただろうなあ。

新聞配達のお金で様々な自己投資をしているだろうなあ。

時間の積み重ねというのは、お金を出しても買えないものです。
だからこそ強みであり、差別化できるポイントになります。

後悔しない人生を歩みたいものです。

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