自分で事業を起こそうとする場合、結婚している方であればなおさら、家族の理解を得ておくことは準備として欠かせません。
子供がいるのであれば、事業が立ち行かなくなった時のダメージはより大きくもなります。
お金の切れ目は縁の切れ目。
起業→廃業→自己破産→一家離散どこかで聞いたことあるような話ですが、起業しようと思っているならば、こんなことも決して他人事ではなくなってきます。
起業をする場合にまず口説き落とすのは、融資をしてくれる金融機関では無くて家族が先です。
身近な人も説得できないようでは、その事業で成功することは難しいかもしれません。
そしてこのイベントを用意すると、説明するための資料を作っていく過程でビジネスプランが深堀り出来て、事業の安心感も増してきます。
- 家族の協力を得る
- 事業計画の充実
という二つの効果があるので、まずは家族の説得を第一目標に準備してみましょう。
- 起業を検討している人
- 地域おこし協力隊の隊員で起業したい人
- 任期終了後に起業を考えている人
もくじ
身内が起業するときに心配になる項目ランキング
まずは、自分が相談を受ける立場だとして、不安を感じる点について考えてみます。
逆の立場だった時を考えると、自分がどんな点について根拠を用意しなくてはならないのかが見えてきます。
そこで、家族が感じやすい不安をランキング形式で発表します。
この辺は対策マストなので、根拠をしっかり用意しましょう。
【第1位】会社を辞めても今と同じ水準の生活はできるのか
結局、先立つものはお金です。
「生活していけるかどうか不安…」という気持ちは暗に、「どの程度貯えがあるのか」を答えをとして求めています。
なので、今ある貯蓄の開示は絶対に必要です。
自分で資金を管理することも企業経営においては必須の能力なので、まずは現時点で動かせるお金が総額いくらになるかを把握しましょう。
それから、月々の生活費がいくらなのかを分析し、月々の支出を総ざらい。
今の貯金総額で月の生活費を割れば、無収入での生活期間が算出できます。
この期間が長ければ長いほど安心してもらえるだろうし、短かったとしても事業の収支計画に説得力があれば納得してもらえるかもしれません。
でも最低半年分の生活費は用意しておきたいところですね
生活費や貯蓄に関してはこちらも参考にしてみてください
↓ ↓ ↓
耳の痛い話かもしれませんが、「自分の貯蓄なんてないよ!奥さんに全部握られてるんだから!」という状況なのであればもはや絶望的です。
これから挽回するのは相当な努力と綿密な話し合いが必要です。
家計管理くらいは自分でできるようになっていないと、事業を始めても数字の管理に四苦八苦するのは明白。
自分が奥さんの立場だとして考えてみましょう。
「これまで家計の管理もしてない人が起業?こんな余裕のない家計で何を言っているんだろう?」
…こう思われても仕方ありません。
本当に家計に余裕がなかったとしても、自分で管理しているのならば説明のしようによっては説得もできますが、相手に握られてたらどうあがいても覆すことは不可能でしょう。
起業は言いかえれば「家の経済状況を一変させてもいいかい?」という相談になります。
家計の管理を任せられるくらいになって初めてスタートライン、という感じですね…。
【第2位】起業に対しての構想、計画はどの程度考えられているのか
始める予定のビジネスについてどの程度考えがまとまっているのか、というところは本気度を推しはかれるポイントでもあり、実際に生活していけそうなのかをイメージする上でも欠かせないところです。
この辺の構想をしっかり説明できるだけ煮詰めておくことができれば、ビジネスプランとしてもひとまず安心を感じられるかもしれません。
- どういう目的があっての起業か
- 構想期間はどのくらいか(思い付きではないか)
- 退職しなくてはできないことなのか
- 業種、業態はどんなものか
- これまでの経験で活かせる部分はあるか
- 既存事業者との差別化ポイントは
- 開業費用はどの程度見込んでいるか
- 開業費用のうち、不足は無いのか(あればどうやって調達するか)
- 収益予想はどうなっているか
- 失敗した時はどうなるのか
- 将来性はあるのか(一時的な儲けではないか)
このあたりは絶対に欠かせません。
実はこの辺の内容、事業計画書に網羅される内容になります。
なので簡単にでもまとめておくと後で実際に書いてみるときの参考資料にもなります。
融資を受ける予定なのであれば事業計画書は確実に必要です。
前準備として、根拠を明確に、客観的目線で、厳しく悲観的に作りましょう。
(甘く見積もると営業開始後痛い目を見ます…)
話し合う時に相手から
「その価格帯でマクドナルドとかすき屋からお客さん取れるの?」
「お金かけすぎじゃない?もっと安く始めれるんじゃないかな…」
「軌道に乗った時は今の年収と同じくらい稼げるようになる?」
など、質問が投げかけられることもあると思います。
そんな時もひとまず素直に聞いて、答えられるようにしっかり考えましょう。
「俺が必死に考えたアイディアに思い付きで意見すんな!」と思ってはいけません。
経営に関してはお互い素人なんですから、立場は一緒です。
身近なアドバイザーだと思って積極的に助言を仰いだ方が関係性もいい方向へ向かうでしょう。
【第3位】事業が失敗した時はどうなるのか
生活の保証とともに「失敗したときどうなるか」も同じくらい気にされる部分だと思います。
今までサラリーマンをしてきて出来た生活の基盤をそう簡単に手放すことはできません。
人間は…というか、動物は基本的に環境の変化を嫌うものです。
本能的な部分なので仕方ないのです。
それがまず起業する段階で安定性の担保が失われて不安①。
創業時に融資を受けようとしているのであれば、事業が上手くいかなかったときは借金まで背負ってしまうという不安②。
「なんとかなるっしょ!」では済まされない大きな問題です。そのあたりをしっかり条件設定してくれると家族は安心です。
失敗した時を考えておくことは、起業に当たって必須事項だと私は思っています。
↓ ↓ ↓
私の場合は
- 貯蓄残高が100万円を切ったら再就職のために動く
- 再就職のための国家資格を取っておく
という対策を事前に宣言しました。
前職が電機関連の仕事だったので「電工1種」も持ってますし、
建設重機系で「中型免許」「高所作業者」「小型クレーン」もあるし、
在職中に、起業失敗時の滑り止め資格として「宅建士」の資格も取得しました。
特に宅建は独占業務(資格持ってないとできない仕事)があるので需要が高く、未経験でも転職に強い資格とのことだったので取得してあります。
起業して失敗してしまっても、再就職すればとりあえずは生活できます。
しかし、できればよりよい待遇で再就職したいもの。
在職中で時間に余裕のある今だからこそ、失敗した時のことを見越して勉強できます。
「起業してから勉強しよう」なんて余裕ぶっこいてると痛い目見ますよ…
(経験談)
【まとめ】とにかく最初は家族を説得し、味方にするところから始めよう!
自分の事業について深く考えることにもつながりますし、根拠立てて説明するための練習にもなります。
一番のメリットは、最も身近な存在である家族を味方につけ、サポートしてもらえるようになることです。
苦しい時も楽しい時も支え合って、素晴らしい人生にできるよう徹底的に準備しておきましょう。
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